オリジナルBL小説 『銀色の満月』1

※この小説はオリジナルボーイズラブ小説です。
 ボーイズラブが苦手な方、また18歳以下の閲覧を禁止させていただきます。
 予めご理解いただける方のみご覧ください。





(古来より月は太陽と並んで神秘的な意味を付加されてきた。ヨーロッパ文化圏では太陽が金色・黄色で表現されるのに対し、月は銀色・白で表されることが多い。西洋では月が人間を狂気に引き込むと考えられ、英語で "lunatic" とは気が狂っていることを表す。また満月の日に人狼は人から狼に変身し、魔女たちは黒ミサを開くと考えられていた。by フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

【序 章】

いつものように駅の改札を通り過ぎようとしたら
いきなり大声が聞こえてきた。
ふとそちらの方を見ると駅の駅員室のところで男が怒鳴っているのが見えた。
誰もがそうしているように翔太も見なかったことにして通り過ぎようと
改札まで近づくと、
その中のひとりが翔太の学校の制服を着ていることに気がついた。

どうやら痴漢だと疑われた男が怒鳴っているらしい。
制服の学生は小柄で顔を赤く染めて俯いている。
生徒会長である北条翔太は知らん顔をして通り過ぎたところで
どうせ後から呼び出されることになると察し、駅員室に近づいた。

「何があったんですか?」

声をかけると同じ制服を着た学生が顔を上げて翔太を見た。

長いまつげから覗く大きな瞳とふっくらとした唇が白い肌に見事に配置されている。
おまけに背中まであるしなやかな髪と小柄で華奢な体でまるで少女のようである。
一瞬翔太は息を飲んだ。

「あの、北条さんですか」
声をかけられて翔太は少しだけ目を見開いたが納得したのかすぐに頷いた。
常に成績優秀で学年トップ、しかも実力ある生徒会長の翔太のことは
聖清学園の生徒なら知っていても不思議ではない。

「はい」
「ああ、良かった。僕どうしたらいいのか困っていて・・・」
学生はチラッと男の顔を見た。
「こいつが俺に因縁つけやがったんだ。どうせ金目当てか何かだろ、全く男になんか興味ねぇよ」
男は今にも学生につかみかかりそうな勢いで怒鳴った。
「まあまあ、落ち着いてください。でも目撃者も多くて」
駅員が男を制した。
「目撃者ですか?」
翔太が声をかけると
「君は?」
駅員が翔太に問いかけた。
「僕は彼の学校の生徒会長をしている北条と言います。」
「ほう、じゃあお前が「間違いでしたごめんなさい」って謝れ。」
男は初対面の翔太に無謀なことを言い出した。
学生は一層困った表情で俯いた。
翔太も関わり合いになりたくは無かったが、
この学生を見ているととても気の毒だ。

俯く彼の頭に掌をのせて撫でてやると、
子犬のような純粋な真っ直ぐな瞳で見つめ返された。
その顔を見ていると何としても助けたくなってきた。
「目撃者はどこですか?」
翔太は駅員に尋ねた。
しかし、駅員は首をすぐに横に振った。
「もう皆電車に乗って行ってしまいました。なんといっても通勤時だからね」
「そうだ、俺だって会社に遅刻なんだよ!お前どう責任を取るんだよ!」
またしても男が怒鳴る。
翔太は男を無視した。

「じゃあ君は何をされたんだい?」
俯く学生の顔を覗き込むと少しだけ頬を染めて彼が口を開いた。
「えっと、その僕の後ろにこの人が立っていたんですけど、
色々とあちこち触るんですよ。で、僕は逃げていたんですけど、
今度は制服のズボンの中に手を入れてきて・・その・・・」
(?!・・・男が男にってありなのか?)
翔太は男の顔を不思議そうに眺めた。
「な、なんだお前!俺はそんな趣味はねぇ!こいつが女みたいだから確かめたく・・・・あっ!!」
男は翔太の眼鏡越しの視線から逃れようとあたふたと慌て始めた。
「やはりやったんじゃないですか!」
翔太は眼鏡を中指で押し上げながら男を睨みつける。

駅員も呆れながら
「こっちに来て」
と駅員室の中に男を引き連れていった。
「君たちはどこの学校の生徒かな、後で連絡を取らせてもらいたいんだけど」

「あの、この人はどうなるんですか?」

学生がおずおずと駅員に尋ねると駅員は慣れた様子で答えた。
「君が訴えれば告訴できるけど、一応警察に連絡して任せることになるね」
「今回は注意で二度としないならそのまま解放とかもできますか?」
「おいっ、何言ってる?!君が嫌な思いをしたんじゃないか」
思わず翔太が口を挟むと学生は首を横にふった。
「いえ、僕は別に男だから傷なんかつきません。
けど他の人にも同じようなことをしたらそれは許せませんから、
その時まで執行猶予というのはどうでしょう」
「甘い!!」
翔太はそういったが、連れられている男の顔が明るくなった。
「君はまるで天使だね。名前は何て言うの?」
「言うな!!」
答えようとした学生を制して翔太は学生の腕を引っ張った。
「もう行こう、駅員さん僕達は失礼します。学校はご存知ですよね」
翔太が襟のバッジを指さすと駅員は頷いた。


<つづく>

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読了、お疲れ様でした。
2次小説も楽しいですが、オリジナルも楽しいです。
何と言ってもキャラ設定が自由なのはいいです。
自分の好みの子を作れちゃう

更にこの後新キャラ登場です。
密かにこの新キャラでまた次の話の設定案が浮上中です
どこまで引っ張れば気が済むんだ自分

ま、いいや・・・
今日のお話は先日載せたものから微妙に修正を入れています。
いや、わかりにくいんですけど。。。。

次はいつ更新するのでしょうか


追伸:実はこの彼は以前こんなエピソードで登場しています。


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この記事へのコメント

みつき
2008年12月02日 13:39
るる様☆こんにちは

始まりましたね。
るるさんのオリジナル好きです。
一種独特の世界観があって、それでいて安心して読める・・・意外な展開もあるし(笑)
モチロン二次作品も良しなんですが、キャラに先入観無く読めるところがオリジナルの良さですね。
色々とお忙しいと思いますが、頑張って下さいね!
2008年12月02日 14:13
るるさまこんにちは。
うわ~、いきなり痴漢騒ぎ~。
この痴漢の男は何者?ただの痴漢?
ブログ村のアイコン、かわいいですね~。
ところで、すみません。時々、ブログ村とか行ってみるんですが、どうやって、るるさんたちを応援したら良いのか?やり方がわからないんです~。
ごめんなさい。
るる
2008年12月02日 16:34
ミツキ様
こんにちは
わぁ~おだてすぎですよでも嬉しいです。ありがとうございます。
そうですね書く方も二次だと本来のキャラを意識するんですが、オリジナルは設定が自由なのでどんな人格にでもできるのが楽しいです。
途中で断ち切れにならないように頑張ります
るる
2008年12月02日 16:42
poppy-23様
こんにちは
えへへ痴漢騒動。。。
ネタは明かせませんが
実は会社に行く途中の駅で思いつきました。
お楽しみにvv
このアイコンはフリーアイコンを拝借してます。
ヒバードと獄寺君です。
ブログ村の仕組みは私もまだ把握はしていませんが
リンクで飛んでいただくだけでポイントになるみたいです。ありがとうございました。
ゆの
2008年12月03日 18:36
るる様☆こんばんは

新キャラ様達、いよいよ動き出しましたね~
学園もの、昔を懐かしみ
電車通学をしたことのないゆのさん
憧れにワクワク
彼らの行く先に起こる物語を楽しみにしていますぅ
るる
2008年12月04日 02:02
ゆの様
おお、ゆのさんは電車通学の経験がないのですか?
それはそれで近くて良いんですね。
私も1年は電車とバスを使っていましたが途中から自転車通学に変えました(笑)
ありがとうございます。
まだキンモクセイを引っ張ってます(苦笑)