オリジナルBL小説 『銀色の満月』8

【生徒会室】

もう夜の8時を過ぎていたが
翔太はひとり生徒会室に残って雑務をこなしていた。

いつもならば副会長の湊が側にいて色々と手伝ってくれるのだが
今日は特別な用事があるからと言って帰ってしまった。
翔太もまさかこんなに遅くなるとは思わなかったので
他のメンバーも早々に帰らせてしまったら
先生に呼ばれて新任教員の事など
別の仕事を言いつけられて
結局こんな時間になってしまった。

「ふぅ~やっと終わったか」
ノートを閉じて背もたれにもたれかかると
ノックの音がした。

こんな時間でも終わりが遅い部活はまだ残っている時間帯である。
また面倒な仕事が迷い込まなければいいと思いながら
「どうぞ」
と声をかけると扉が開いた。

生徒会室は他の教室とは違って古くて風格がある。
この聖清学園は古い学校だが新校舎を造り足しているので
古い部屋も残っていた。
この生徒会室は昔の理事長室だったために古くて良くできている。
扉も重厚な木の扉だった。

その艶のあるとびらから現れたのはサラサラと流れる長い髪の学生だった。

「風早?」

「こんばんは、ここに電気がついていたからきっと会長さんがいるんだと思って」
薫はにこにこしながら入ってきた。

「どうした?」
翔太は薫のことが眩しそうに目をそらす。

薫はつかつかと翔太の座る会長の席までやってきた。
「だって僕、北条君が忘れられなくて」
誘うような視線を翔太に送った。

翔太はチラッと薫を見るがもう一度閉じたノートを開いて目を落とした。
「仕事中なんだけど」

「ふうん」

薫は翔太の手元のノートを見ると何かを悟ったように笑った。
翔太は落ち着かずに眼鏡を中指で上げる。

「僕が嫌いなの?」

(小悪魔め!)

薫が翔太の後ろに立っている。
それだけで翔太はなぜか落ち着かなくなってきた。
このままでは薫を押し倒してしまうかもしれない。
薫は横から覗き込むようにデスクの上のノートを覗き込んだ。

シャンプーの香りだろうか、すごく良い匂いがする。
翔太は魔法にでもかかったように薫の腕を掴んでいた。

「痛いよ北条君。そんなに掴まなくても僕は逃げないよ」

後ろから屈み込んで翔太の顔を見られると
翔太は目の前にあるふっくらとした艶のある唇に見とれていた。

「キスして」
薫が掠れるような声で翔太の呟いた。

その瞬間、翔太は薫の腕を引っ張って唇を塞いでいた。
(また流されてしまいそうだ・・・)

<つづく>

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読了、お疲れ様でした。

何かあまり進まないのに文章が長いので一回ここで切ってしまいました。
薫は悪い子
真面目な翔太は振り回されています。

「べ、別にお前なんか何とも思ってないよ」←ツンデレ
とか言うパターンに萌える


先日は骨折記事にたくさんの心配コメント&メールをありがとうございました。
皆様に

愛されているのにお返し代わりのSSでもどうぞ

後からイラストもアップします。



『雪の精』


「よいっしょ」
「よっこら」
「えいっ」
「まだぁ~」
「もうちょっと」
「えいこら」
「よっこらしょ」
「そろそろだね」
「うん」
「もういいね」
「そうだね」
「あれあれ猫だよ」
「ああ、せっかく真っ白くしたのに」
「フフフッでもなんかおかしいね」
「ほんとだね、おかしいね」
「白い雪に三つの点がさぁ」
「えいっ」
「そらっ」
「また少し白くなったね」
「そうだね」
「楽しいね」
「うん、なんだかすごく楽しいね」
「僕達のことみんな知らないんだよね」
「そうだね知らないね」
「じゃあもっと白くしようね」
「うんキラの心みたいにね」
「そうだねフワの心みたいにね」
「フフフフフ楽しいね。抱っこしてキラ」
「フフフフうんいいよフワ」
「真っ白だね」
「うん誰もいないね」

(おわり)


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この記事へのコメント

2009年02月11日 02:05
るるさまこんばんは。
骨折の方、大丈夫ですか?まだ痛いンでしょ~?
今日、出かけるの?マジ?気をつけてね。
>「べ、別にお前なんか何とも思ってないよ」←ツンデレ
出た!ツンデレ好きだね~。
翔太ったら薫君ににクールに反応してるくせに、
いきなり溜まんなくなっちゃって行動に出るから
「おいおい」って、思ってたんですよ。
あっ。そ~かツンデレなのね。
SSも、かわいいね。
雪ダルマ作ってるんですね。
で、ネコになっちゃった。
「キラ」と「フワ」と言うのは雪の精の名前
なんですね~。う~~ん。
この辺では、会えませんね
ゆの
2009年02月11日 13:39
るる様☆こんにちは

>薫は悪い子
なのですか~!!!!!
ここはひとつ、生徒会長の名にかけ彼を躾しちゃってください翔太クン

のSSカワユスです

るる
2009年02月12日 09:46
poppy-23様

おはようございます
イベント行ってきましたよ。
大丈夫毎日都内まで1時間以上通勤しているので
同じです。でも、ご心配いただきありがとうございます。無事行ってきましたよvv楽しかった。
後ほどレポートしますね。
薫と翔太・・・まだ多くは語りませんが
お楽しみにvv
雪降らないですね~
雪の精は雪だるまを作っているのではなくて
雪を降らせているんです。
一応そんな設定です
るる
2009年02月12日 09:48
ゆの様

おはようございます
そうそう薫は見た目が見た目なのに
悪い子ですね~
いえ、まだ意外性が隠れているので
お楽しみにvv

雪の精ありがとうございます。
雪が降らないですね。
凛子
2009年02月12日 13:05
るる様、こんにちゎ★

見た目と正確にギャップがある子は最高
またそれが計算されてたら尚GOOD
意外性を持ち合わせてる薫君、好きです!!!!
振り回すことが彼の愛情って感じですね。

雪を降らせる可愛い妖精の会話。
雪が降ったら思い出しちゃう素敵SSです
あぁ、今年は雪はお預けかなぁ…。
るる
2009年02月12日 16:59
凛子様
こんにちは

見た目と性格のギャップはいいですよね~
私もそういうの大好きです。
だから一筋縄ではいかないキャラ設定になっていれば
嬉しいです。
雪が降らないのでせめて気持ちだけでもと
思いました。
可愛いのを書いてみたかったんですが
可愛いと言っていただけて良かったvv
イラストはなぜか止まってしまってます(汗